平成22年度 京都文藝復興倶楽部 事業計画

平成22年度 京都文藝復興倶楽部 事業計画

これまでの活動と平成22年度の事業計画(案)について

平成14年度に発足した本倶楽部も今年で9年目を迎えます。発足後の3年間は企業訪問や近畿経済産業局後援のシンポジウムなどを積極的におこない、産官学の「知的スリルに富んだ活発な三角関係」の構築をおこなってきました。平成17年度からの3年間は、職人技術のヒアリング調査や京都造形芸術大学の参加型授業の開催、無料公開講座の開催など、産官学の良好な三角関係を礎にした調査研究や教育活動への協力などを実践してきました。平成20年からの2年間はシンポジウムに注力し、京都パリ姉妹都市盟約締結50周年・日仏交流150周年記念シンポジウムなどを開催いたしました。
この間、日本経済は「いざなみ景気」であったものの、社会全体としては好況感に乏しく、さらに昨年の世界同時不況により社会不安はピークに達しました。また、政治は、変革への期待から政権交代が行われたものの、次のビジョンを国民と共有するには至っていないのが現状です。
日本社会は、このように混迷し、将来不安や閉塞感から抜け出せずにいます。しかしながら、歴史的に見て京都は、これまでにあった様々な困難を、平安遷都以来の品格を保ちながら、乗りこえてきた都市です。いくたびの戦乱や疫病の流行、政権交代を経てもなお、品格を保ち、国内だけでなく、世界中の人々を魅了し続けています。この品格の源泉こそ京都文藝復興倶楽部会員の営みそのものです。混迷の中にあるからこそ、京都の品格の源泉である本倶楽部会員が連携し、行動することが求められています。
平成22年度の本倶楽部では、昨年に引き続き、『食』による京都文藝復興を事業の核といたします。

総会・幹事会・体制

(1)総会

期日:平成22年5月29日(土){調整中}15:00~(予定)
場所:京都ロイヤルホテル
総会:平成21年事業報告および決算報告
    平成22年事業計画および予算案の承認
    新体制の承認
    その他、意見交換
講演会:現在検討中
懇親会:同ホテルにて開催

(2)幹事会・体制

新しく幹事として、細尾真生(細尾商店)、住井啓子(小丸住井)、野村幸雄(野村型紙店)、木村俊昭(TNCブライダル)、棚橋俊夫(是食キュリナリーインスティテュート)に打診予定(敬称略)
幹事会は定例化し、5月(総会月)、9月、2月に開催します。

交流事業

(1)”京都をいただく”プロジェクト(仮称)【新規事業】

京都文藝復興倶楽部は、古の伝統を受け継ぐ企業から京都の精神を受け継ぐ先端技術を中核とした企業までが正会員として加入し、また、地域再生に熱心な自治体や様々な非営利団体が特別会員として加入しています。
2010年度は、このような会員団体との連携・協力のもと、新たな京都文藝復興の活動を開始する。その活動は、「”京都をいただく”プロジェクト(仮称)」です。
昨年の秋、300名を春秋座に集め、「食と芸術」をテーマに行ったシンポジウムにおいて、食を通した京都文藝復興の必要性と可能性が強く指摘され、新しく行動を始めることが宣言されました。
その宣言の背景にあるものは、家庭や社会の中の様々なものが合理化され、京都が長年培ってきた文化、芸術、生活の精神と日常の生活様式が乖離していることへの危機感です。長引く不況や自殺の多さなどに代表される社会不安から脱することのできない今こそ、京都が培ってきた健全な精神を日常に取り戻すことは緊急の課題であります。この課題への対応こそ、本倶楽部が掲げる「京都文藝復興」の行為そのものであると言えます。
そこで、会員団体・精進料理・京都造形芸術大学生の三者のちからを持って、京都文藝復興の場をしつらえ、京都が長年培ってきた文化・芸術・生活の精神を美味しい時間と共に、身をもって知って頂くこととします。
本事業を通じ、本倶楽部および会員の活動の本質を伝え、混迷する時代の中において必要とされるべき存在であることを広く世間に周知することを目指します。

(2)定例交流会(瓜生庵の会)の開催【新規事業】

会員間の交流と新たな事業創出、会員各位の活性化やコラボレーションなどを目的に毎月第二水曜日を原則開催日として実施してきた二水会は発展的に解消し、定例交流会として、6月・9月・1月に『瓜生庵の会』を実施します。
なお、本交流会は、会員以外も参加可能なものとし、他の異業種交流会との連携も積極的におこなうこととします。

教育事業

(1)プロジェクト型教育プログラムの開発と実施

京都造形芸術大学では、企業や自治体の課題解決や価値創造に芸術の力で貢献し、加えて学生の社会人基礎力(前に踏み出す力・考え抜く力・チームで働く力)の養成などを目的とした産学連携、官学連携のプロジェクト型教育プログラムを実施しています。
平成21年度は、前述の『京都をいただくプロジェクト』が本事業の柱となります。なお、別途プロジェクトを実施する場合は、幹事会にて決定し、京都造形芸術大学プロジェクトセンターとの連携のうえ実施します。

(2)京都造形芸術大学正課科目への協力

京都造形芸術大学の求めに応じ、会員企業が講師として、正課科目「京都学」、「百科学」に協力します。
<京都学・百科学シラバス抜粋>
・京都学:芸術文化都市京都の伝統産業、伝統工芸に携わる11名の第一線の職人・作家・経営者が、ものづくりの真髄を肉声で語りかける「京都文藝復興」を掲げる京都造形大学ならではの授業。和の文化を支え続けてきた人間の生き様と考え方、研ぎ澄まされた感性と手仕事による技術の粋を目の当たりにすることにより、伝統を現代に生かす、ものづくりの真の意味を学びます。
・百科学:いろんな世界で活躍する人々が、「人間とは何か?」「芸術とは何か?」「どう生きるべきか」など大学人として最も大切な事柄を伝える。そして、卒業までの目標や就職活動の指標になる内容である。

(3)キャリア教育・採用活動への支援

会員の採用活動の支援、京都造形芸術大学の就職支援を目的に、京都造形芸術大学キャリアセンターとの連携をはかります。

情報発信事業

(1)ホームページによる情報発信

一昨年度、京都文藝復興倶楽部ホームページを刷新。引き続き掲載内容の充実と情報更新頻度を高め、本倶楽部の活動や有益な情報を発信します。
※会員情報の掲載を希望する場合は、事務局まで内容をメールでご連絡下さい。

(2)京都文藝復興倶楽部通信【新規事業】

月に1回(1日)に情報発信の為のダイレクトメール(封書)を発送します。その月の行事予定や大学情報の他に、各会員企業からのイベントのチラシや商品情報などを各会員企業に送付します。会員が同封を希望する場合は、毎月20日までに今日文藝復興倶楽部事務局へ150部届けることが必要です。
※倶楽部通信の詳細・手続き方法は、後日お知らせします。

(3)伝統産業ポータルサイトとの連携【新規事業】

京都府が作成している「京都伝統産業協働バンク」京都市が作成している「京の伝統産業職人派遣システム」、「京都伝統工芸体験工房」とリンクします。

サービス事業

(1)コーディネート機能

京都造形芸術大学と産学連携を希望される場合、本倶楽部事務局が専用の窓口となりコーディネートを担当します

(2)京都造形芸術大学・講義系公開講座の無料化

昨年に引き続き京都造形芸術大学で開催します公開講座(講義形式)へ、会員の皆様を無料ご招待いたします。
現在、「日本芸能史」(通常半期受講料:12,000円)を開催しています。受講を希望される方は、京都文藝復興倶楽部事務局までお申し出下さい。
(なお、講座により定員を設けさせて頂いております。)

(3)大学主催各行事へのご招待

例年同様瓜生山薪能・卒業制作展や各シンポジウムに会員企業の皆様をご招待致します。各企業の社員教育の場や研修会の場としてもご利用下さい。

(4)京都教育懇話会への加入、連携

昨年5月、京都の教育界、経済界、メディアが連携し、21世紀の社会を担う人材育成を目指す「京都21世紀教育創造フォーラム実行委員会」の下に、幅広く人材育成のあり方について議論、交流する場として「京都教育懇話会」が設立されました。高等教育だけでなく、初等中等教育のあり方についても意見交換ができることから本倶楽部として加入する意義があると考え、法人会員に入会しました。これにより会員どなたでも同懇話会に参加できることが可能となりました。なお、独自に同懇話会にご加入いただくことも可能です。詳細については、京都教育懇話会のWEBサイトなどをご参照ください。
「京都教育懇話会」 http://www.ritsumei.ac.jp/ikkan/konwakai/

参考:教育懇話会について

年間スケジュール

5月 幹事会・総会
6月 定例交流会(瓜生庵の会)
9月 幹事会・定例交流会(瓜生庵の会)
10月または11月 ”京都をいただく”プロジェクト
1月 新春茶会
2月 幹事会



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